スタッフより報告です。
6月18日〜20日の3日間、長崎市ブリックホールと長崎新聞文化ホールを会場に、第62回日本小児保健協会学術集会が開催されました。その中で当院の出口貴美子院長が講師としてLove & Safety おおむらの取り組みを紹介しました。
18日の傷害予防教育セミナーでは、「地域で行っている科学的なこどもの障害予防」というタイトルで、現在も継続中の地域参加型研究アプローチについて説明をしました。多種職連携が事故予防を可能にする具体例として、国立研究開発法人産業技術総合研究所の支援を得ながら、大村市内の小学校のヘルメット着用調査や自転車事故などを工学的手法により科学的根拠に基づいた障害予防に取り組んでいることを紹介しました。
北は北海道から南は沖縄まで幅広い地域からの参加があり、みなさん真剣に耳を傾けておられました。
20日のシンポジウムでは、「長崎県大村市で行っている地域参加型で、科学的障害予防活動−『NPO; Love & Safetyおおむら』の取り組み」というタイトルで、科学的検証により子どもの事故予防啓発活動に取り組んでいることを紹介しました。参加者は医師や看護師などの医療従事者、保育士・幼稚園教諭、その他には大学教員など多数の参加がありました。
院長が代表を務めるLove & Safetyおおむらの発足の経緯や地域に根差した安全教育の取り組みについて真剣な表情で、時にはユーモアを交えたスライドに笑いながら話しを聞いておられました。
シンポジウムの後半はパネリストとして他の講師の方々と意見を交わし、最後に座長から「地域で行うアプローチの秘訣は?」というご質問に対し、「生まれ育った場所を用いて、地の利を生かす。医師会の協力があり、キーパーソンを中心に行う。『ゆるく・楽しく・長く』それに何か付加価値をつけ、ママ友のコミュニケーションを生かす。」など周りと協力しながら一緒になって取り組む大切さを話されました。
最後に、みなさま一人ひとりのご理解とご協力により、今回このような学術集会で当院院長がLove & Safetyおおむらの取り組みについて紹介できたことをご報告するとともに、全国に普及できるような科学的アプローチによる傷害予防モデル地域を今後もみなさんと一緒に目指したいと思います。